サービス品質を考える。(その1)

法務のサービス品質を真面目に考える機会に遭遇したので、これからちょっとずつ考えてみようと思います。
生後1ヵ月の次女が寝ている隙のエントリになりますので、起きたらストップ。書きかけのまま放置になる可能性も大です。が、なんとか春頃までに自分の中で形にしたいなと。


さて、業務ボリュームではトップである契約レビュー業務。一時、設定された項目をチェックしてレビュー1件ごとにレビュー品質の数値化を図ろうとしていたものの、結局流れていきました。数値化がすべてではないと思うものの、各メンバーの到達レベル測定や目指すべきレベルは見える化しておかないと評価が不公平になるだろうということで、評価のためのひとつの資料としては準備してもよいのではないかと思っています。


以前検討した内容も参照しながら、あらためて契約レビューの評価項目を考えてみました。チェックシートを作った際は以下の項目毎に3pt〜1ptの小項目も設定していましたが、今回は時間もないのでひとまず割愛。

■1■ 顧客満足度
1. ヒヤリング充実度 〜レビューに必要な情報をすべて確認できたか
2. 回答内容の網羅度 〜伝えるべき内容をすべて伝えたか
3. クライアントへの伝達度 〜いかにわかりやすく伝わったか
4. ビジネス有効度 〜実ビジネスに沿った、現場で有効な内容だったか
5. クライアント納得度 〜クライアントは回答・説明内容に納得したか


■2■ リスク低減度
1. リスク抽出度 〜潜在的なリスクを含めリスクを抽出できたか
2. 代替案提案度 〜指摘で終わらず、有効な代替案を提示できたか
3. リスク低減度 〜交渉サポートを含め、実際に契約条項を変更しリスクを低減できたか*1


■3■ スピー度
1. 納期遵守度 〜納期を守れたか
2. 次アクションへの配慮度 〜メールを読めばすぐにクライアントが次のアクションに移れる状態か
3. 2次チェック 〜課内2次チェックにどれだけの時間を要したか


■4■ ストック度
1. ノウハウ抽出度 〜案件から、横展開可能なノウハウを展開したか
2. プチ情報提供度 〜レビュー結果に加え、同様な案件に備えて一般的な豆知識を提供できたか

上記のうち、今の時点で重要と考えるのは■1■5.の「クライアント納得度」、■3■1.の「納期遵守度」、■4■全般です。
「クライアント納得度」は先日のエントリ(「出産を終えて。」)にてつぶやいたように、自身の第2子の出産を通じて、結果に対して責任を負うタイプの業務でない場合には安心感や納得度というものが非常に重要だと感じたからです。自身の法務サービスを提供することによって、事業部門が腹を括ってビジネスを進められるような存在になりたいものです。
■3■1.の「納期遵守度」については社会人として当たり前ですが、■4■の「ストック度」は弁護士からの回答をいただく際、案件への回答とともにそれに付随する一般化された専門情報をレクチャーしていただけると非常にありがたいと感じることが多いからです。


顧客満足度の高低については「これは是非●●さんに頼みたい。」「●●さんに頼んでよかったよ。」と言われたかどうかが鍵だと思うのですが、社内のみなさんなかなかシャイなようで(?)、残念ながら上記台詞をしょっちゅう言われるということはありません。定期的に「どう?」とマーケティングに歩いてみてもいいのかもしれません*2


さて、そろそろ次女が動き始めました。続きはまた機会があれば。

*1:とある会社の契約カウンターが「てにをは」レベルばかりのひどいものだったのですが、どうやら先方法務、修正が通ったら1ptという評価制度をとっていたらしいです。愕然としました。そりゃあ「および」を「及び」に変えたくなりますよね。。

*2:以前は回答メールの最下部にレビュー業務の満足度アンケートをとろうと回答ボタンを施行網仕込もうと思ったこともありますが、直接話して色々と意見をもらった方がいいですよね。