「マタニティタクシー」に思う。

来るべき日に備え、諸々準備中です。やはり不安なのは日中一人のときに陣痛・破水が始まること。どうやら破水すると乗車できないタクシー会社もあるらしいということで陣痛・破水時に乗車できるのかどうか、タクシー会社数社に電話してみました。

■1社目:「破水してるんだったら、救急車を呼んでください。」…出血している状況ならばさておき、破水だけではなかなか呼べません。。
■2社目:「あ〜、そのときになってみないとわからないけど、多分大丈夫じゃない?普通に電話してタクシー呼んで。」…そのときNGもありってことですよね?不安。

この時点でちょっと凹む。経産婦は出産までの時間が短い場合もあるということで少々心配なのですが、なんとか夫に超特急で帰宅してもらうほかないのかと思ってあたった3社目のHP。
なんと「マタニティタクシー」とネーミングされたサービスがある。“このサービスのきっかけは、妊婦のお客様から「つわりや破水等で座席を汚すかもしれませんが、タクシーを利用してもよろしいですか?」と、複数の問合せがあったからです。”とのこと。早速電話してみると、事前に自宅に来て説明いただいたうえで登録するらしい。ドライバーも専用講習を受けた方が担当とのこと。
登録しても利用しないことの是非についてたずねると、皆さん万が一の保険のために登録されていらっしゃるので登録だけで利用しなくても全然構わないんですよ、とのお返事。
タクシー会社のサービス、これまであまり意識していなかったのですが、他にも福祉タクシーがあったり、チャイルドシートもついた子育て支援タクシーがあったりと様々な差別化が図られているのですね。単純な私は、今度街中でタクシーを拾う際はこの会社にしようと決めました。



で、自身に置き換えてみるに、仮に社内に同じ業務内容でサービスの異なる「法務1課」「法務2課」…などがあったら選んでもらえるのだろうか? 超少数法務なので、残念ながら現実にはあり得ない状況ですが、であるが故に「法務サービス=殿様商売化」していないかしらという思いがよぎりました。
当社の場合、実際には“よろずトラブル相談所”的な位置づけでもあるので、契約レビューや法律相談以外に具体的に何をしてくれるのか、見えない部分があるのではないかと。

「まだ契約段階には程遠いけど、漠然とした新規製品の企画段階から相談に乗ってくれるの?」
「こってり相談したにもかかわらず、この案件流れちゃう可能性もあるけどいいの?」
「難航した交渉には同席もお願いしたいけど、それってあり?」
こんなサービスもしますよ、ということを社内でもう少し積極的にアピールしてもいいかもしれません。また、市場にあわせて新規リーガルサービスも開発していかないといけないですね。
相談しようかな、どうしようかなという不安を払拭して早目に相談してもらい、早期にリスクの芽を摘みとることが後日の短納期依頼をなくすことにもなるでしょう。働く母としては終業時間ギリギリの特急相談は避けたいですし、復職後は乳飲み子を待たせることになるので日々のデッドラインがより厳しくなります。



法務は事業部に対するリーガルサービス提供だけがその使命ではなく、牽制的な役割も必要であると思いますので直ちにサービス業に置き換えることはできませんよね。でも、社内からの「法務にこんなこと聞いていいかわからないんですけど…」という遠慮がちに始まる電話をなくすこと、必要なのかなと思った今日の出来事でした。