再始動。

今日から、PJが再始動します。

約半年のハードなPJが一時停止して約1ヵ月半。あまりにもそれまでの社会人生活と違う半年だったので、そう、法務ほぼ一筋20年の社会人生活とはあまりにも頭も手の動かし方も、そしてハードさも段違いに違う半年だったので、この1ヵ月は本当に自分が一時停止してしまってすっかりだらけてしまいました。業務は繁忙期で、忙しくはしていたものの、「だらけた」という感覚がとても強いのです。

 

会社で自薦のPJ募集があると聞き、迷いながらも手を挙げました。管理部門ではなく事業部門宛てのPJだろうと思いつつも、法務や管理部門の仕事がどこかピッチ外の安全圏から声をかけているだけの気がして、ここは手を挙げないという選択肢はない、と思って手を挙げたのです。おそらく、かなり不格好な日々になるだろう、と思っていたものの、半年で自分の無知さ加減に辟易する日々でした。

 

それでも、事務局ではなくメンバーとして手を挙げたときに「法務から入ってくれると、事業を考えるときに、いいね。」と言われたことは今も強く覚えています。どんな風に「いい」のだろう。何が、事業に、経営に、社会に活きるのだろうか。

 

自社、競合、市場のこれまでを踏まえて、「事業」というものを徹底的に考えて、これからを考える。ごく簡単に言うとそんなPJです。今日からは「これから」パートです、おそらく(何も知らされていない)。

 

 

とある若手に、PJメンバーとして「PJの活動が、法務の業務に活きたことはありますか?」と聞かれて、困ってしまいました。はて…?

経営を考えるときに、日々の法務の業務が直結する感覚はない。散々自社事業のあれこれを調べ、分析し、洞察しても、そこに「法務」という観点はない。もちろん、自社事業が「あらゆるグレーを衝く」という観点はあれど、それが経営の根幹にどこまで近いのかというと、ピンとは来ない。周辺のところで、安全な経営を、そして逆に、もっと攻めた経営を。思いとしてはあるけれど、やはり”ピッチ外”という感覚。

 

ふと、「Uberならば、法務がもっと経営の中心に近いかもね。」という会話をしたとき、自社事業における法務の活かし方や組織としての置き方は事業領域と事業性質によるのだろうとあらためて思います。ごくごく、あたりまえの話ですが。法務をどう活かすか?なのではなく、法務が活きる領域なのかを考えたうえで、法務メンバーのリソースを純・法務分野に割くのか、法務の思考をベースとして、もっともっと事業に足を踏み出させ越境させることで意味を喚起するのか。大きな企業は別として、中小の法務はここを考えたほうがよいのではないかというのが現時点での思いです。

 

それでも、経営を考えるPJに参加した後は、一つひとつの製品・サービスが、案件に強い違和感を抱えるようになりました。今まではそうはなりたくないと言ってもやはりどこか「正しさ」を旗印に物を語っていたような気がします。経営というフィルターを通し、今まで知らなかった経営観点という”言語”が少しわかるようになってしまったら、一つひとつの案件が”法務への相談案件”ではなく、”事業上の課題を法務というフィルター「も」通して考え、事業に選択肢を渡す”という感覚にシフトしました。というより、もう、そうとしか見えない。なので、法務外の観点でも「それって、儲かるのか?」と口を出すことに躊躇がなくなる。

言葉にするとある意味当たり前感が強いのですが、わかることとできること、とくにどんな政治案件であってもこれをできるということは圧倒的に違う。そういう私も、わかるからちょっと爪先を出したくらいなのですが、自分がこれまでやってきたことへの強烈な違和感を感じたことは大きな成果です。

 

法務も事業部門の経験があるといい。確かにそうなのですが、”どちらもわかる”という横の視点ではなく、日々の現場の観点も、トップの上から見下ろす感覚も”どちらもわかる”という「上下の両方」が今、強烈に必要。少なくとも、市場変化が激しい、私が所属する組織においては。

 

 

再始動に向けて、家を出る前に何か書いておこうと思ってふと出てきたツブヤキは、こんなことでした。

 

  

毎度のことながら抽象的な、徒然なる内容です。さて、今日は何時に帰れるでしょうか。いや、きっと今日中には帰れない。そう思いながら、今日はどんなカオスがチームにも自分にも起きるのか、ワクワクしています。

 

 

いってまいります。