2021年。

1年前のブログを読み、その平和な文章に、本当に想定し得ない日々を過ごした2020年だったのだと、あらためて思う。

 

チームでふと2020年のふりかえりを話し始めたとき、思わず何分も言葉が出なかった。何をしていたのか、忙しかった気がするけど、どこに進んだのか。結局数分後に出た言葉は「成果が出なかった1年だった。」の一言。

当たり前すぎるほど当たり前ですが、成果は出るものではなく出すもの。チームを率いる立場になって、そこに一歩も二歩も腰が引けていた。

 

それでも、例年とは違う過ごし方をせざるを得ない中で、明らかに成長したメンバーやグループもあるし、何も成果が出なかったわけではない。ただ、足下からの積み上げでは辿り着けないんだという事実に対し、自分もチームメンバーも、今よりもずっと自覚的でないといけないというのが、2020年をふりかえっての強い思いなのです。

 

 

2021年、人の手に自由を手渡すために、成果にとことんフォーカスする。「自由を」、なんて青臭く、壮大だけど、それぞれが、誰かからかけられて、そして自分でかけてしまっている「呪い」から解放することが、私たちの仕事なのだろう。決して一般化するわけではないけれど、保守的な地方企業においては、薄く体に染みついた呪いが大きいように思う。法務や人事の仕事は、成果が見えにくい。だから目の前の数字に逃げないようにと意識してきたけど、間接部門における意味のある数字というものに、今年はとことんこだわってみたい。

 

随分タフな雰囲気が漂うけれど、日常は、とことん楽しく。楽しさとタフさを両手に過ごすのではなく、楽しいチームにしか成果は生まれない。

人事として、人と組織について探求してきたこの数年ですが、学び続けている人と組織の成長を一番体現しているのは、子供たちのチームだと思う。成長に雑味がない。大人のチームには変数が多すぎてその構造が複雑すぎるのですが、子供たちのチームは人の成長、チームの成り方、在り方を非常にクリーンな形で示してくれる。

成果を着実に残していく子供やチームは、とにかく楽しげで仲がよい。いつもキャッキャしながら稽古している。同じ目的をもって、絶対に結果を手にするんだという負けん気があって、うまくなるためにお互いに声をかけ合う。真面目な話も不真面目な話も、とにかく会話量が多い。だから多様なアイデアが場にどんどん出るし、失敗したねと笑い合いながら色々試し、それでいてふとしたときに先に進む子の背中を凝視して吸収する。コートに足を踏み入れると、別人のような表情で会場全体の空気を変える。”豹変”という言葉がよく似合う。

 

 

会社のチームも、家族のチームも、チームはいつだって時限的。だったらいつだって、楽しい方がいい。でも楽しいだけでは、本当の楽しさは手に入らない。タフに努力して、努力を求めて、成果を手にする喜びをもっとありありと感じる1年にしよう。