法務のやるせなさ?

2014年、あまりに更新をさぼりがちだったので、さすがにそろそろ更新しようかとちょっとブログ整理していたら、upしていないエントリがちらほら。今さらなぁとも思いますが、元々プチ法務のひとりごとブログなので、こそっとあげておきましょう。



==以下は2013年の秋頃に考えていたらしい。==



先日のなんちゃってLT後の懇親会にて、法務のやるせなさ(?)が話題にのぼりました。アドバイスしてもどうせ聞いてもらえない。「法務の言うこと聞いてたら、商売にならんわ!」って言われることもある一方、都合よく「法務承認済み」を求められたり。法務ってやるせないよなぁ。


むむむ、確かに。


でも、ふと自分の場合、最近はあまりそうも思わなくなったと感じました。もちろん、「法務承認済み」だけを狙っている相談や、まったくの丸投げも皆無とはいえないですし、そのときはチームメンバーにもわかるくらい(←おいおい。)ムキーっとなっているのでしょうが、その頻度はさほど高くないように思います。ただ、真にビジネスのために法務に相談しようっていう感じかというとその域には達していない。ビジネススタート後にトラブったら嫌だから、先に聞いておこうっていうくらい。


勉強会の他社のメンバーも皆、真摯に業務に向き合っています。スキルは私よりもずっと高い。で、差は何だろうかと考えて、出てきた仮説は2つ。

(1) コンプライアンスと法務が明確に分かれている組織。
以前は法務でコンプライアンス委員会も担当していたのですが、数年前に分離しました。そのときは色々と思うところもあったのですが、今となってはこの方がやりやすいです。ビジネスを推進したいという思いと、止めるアクションが自分の中で相反します。もちろん、スキームの構築時にはいかに市場ルールに反せずにビジネスを始めるかに頭を悩ませますが、それはあくまでもビジネス推進のため。職員室より進路指導室的でありたいときには、コンプラというマジックワードは他部署に背負ってもらった方が進めやすいと感じています。

(2) 新製品・新ビジネスに次々と手を出す社風。
日々、新しい商品が!というほどではないのですが、でもそれなりに新しいものを採用しようという気風があります。同じカテゴリの最先端をというよりは、ちょっと外れてみようかという傾向にあるので法務が検討すべきスキームも法令もちょっとずつ変化します。この「変化」というとは思っているよりも大切で、飽きている余裕がなくなります。その分、基礎的なところが落ちてしまうのは大きな反省材料ですが。。

あとは…私の能天気な性格。一見、そうは見えないようなのですが寝たら忘れるタイプです。*1ムキーっとなっても翌朝には忘れるのでやるせなさを持ち越すことはほぼありません。


でも、形式的承認を求められるばかりでは存在意義はないですよね。これからは、法務に世間話をしに行けば、目からウロコなスキーム提案をしてくれる、そんな法務になりたいものです。そういう観点では、「保健室法務」からはそろそろ脱却の時期なのかとも感じるのでありました。

*1:娘にも、「ママは怒っても朝になったら普通だから、大丈夫。」と言われてます。夜にどれだけキーっと怒っても、朝は前日の出来事を忘れて「おはよーん。」と言うらしいので、叱られてもあまり凹まないらしい。それはそれで、いいんだろうか…^_^;