規約スランプ。。
「スランプ」というと“一時的に”振るわない状態でしょうから、正確には違うかもしれません。この1〜2年、規約に対する苦手意識が非常に高い状態にあります。
以前は、規約作成は法務業務の中でも好きな方の業務でした。取引相手のパワーバランスに影響され、むむむ…という内容で決着することも多い契約書とは異なり、法務が作成した内容がそのまま通るのですから。でも今は、規約というとちょっと重い気分になります。
その原因はこれら。
- サービス内容が詰め切れていない段階での相談が多い。
- 「規約さえガチガチにしておけばいんじゃ?」という発想が根強い。
- 規約・Web上の説明&契約導線・申込画面(申込書)の内容間に矛盾がある。
- あれや。
- これや。
…あれやこれやはさすがに書けませんでしたが。
案件数が多く、これらを一つひとつ丁寧にクリアできる時間的余裕がないとき、ちょっと重たい気分になるのです。ぽわーんとしたサービス内容を、規約に定められるくらいに形あるものにする過程がうまくいかず。無体のサービスをカタチにする規約作成のお仕事、本来はワクワクする部類の仕事のはず。でも、このモヤモヤ感は何だろうと思っていたところ、法務クラスタで絶賛されているこの本の以下の部分を読んで、そうそう!と納得しました。
- 作者: 雨宮美季,片岡玄一,橋詰卓司
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2013/03/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 9人 クリック: 82回
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ある企業家から弁護士への相談
新しいウェブサービスを立ち上げるときは、夢がどんどん膨らんでいくものです。しかし、理想ばかり描いていると、弁護士や法務担当者としての経験から、「ああ、これではリスクに潰されるだけで多分うまくいかないだろうな……」と思えてしまうことが少なくありません。
新規サービスの相談の中に様々な課題があったとしても、登場する弁護士さんのようにやはり一つひとつを丁寧に検討して、クリアしていくしかないんですよね。腹を括って手をつけるとしますか。そう、明日は新サービスに関するmtg.の日。付箋だらけのこの本を、もう一度開くといたします。