ビフォー・アフター ビブリオバトル
すでに1ヶ月ほど経つのですが、地元のビブリオバトルに参戦してきました。ビブリオバトルとは「知的書評合戦」と呼ばれるもの*1。5分で書評プレゼンをし、観客が1番よみたい本を投票して「チャンプ本」と呼ばれる1冊を決定するというイベントです。
バトラーとして誘われ即OKしてしまったものの、この1年は母として、妻としてしか話をしていない身。プレゼンからは1年以上遠ざかっている身。そもそも人前で話せるのかしら…。とはいえ、2月の職場復帰に向けてリハビリをしておきたいのも事実。そして、育休生活中に普段できない経験をしておきたいという思いもありました。ま、なんとかなるさ!
ビフォー・ビブリオバトル
まずは紹介する本を決めねばなりません。これは案外迷うことなくこちらの本に決めました。@coquelicotlogさんのブログで出会った本です。
- 作者: 米沢富美子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2011/03/23
- メディア: 文庫
- クリック: 47回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
が、動き回り始めた次女から目が離せないため、なかなか再読の時間がとれず。発表内容について、マインドマップなどを用いて十分に構成したかったのですが、PCに向かうと「そんな くろいはこじゃなく わたしを かまえ〜!」とばかりに怒る次女。構成を吟味するには至らず、本を読んで感じたことを素直に伝えるほかないと腹を括り、抱っこしながらキーワードだけをメモ。前夜、娘を寝かしつけつつ布団の中でもぞもぞ作業。iPhoneの懐中電灯アプリを使って本を読み返し、メモアプリを使って構成を考え、発表原稿をぶつぶつ呟きながら5分に収まるように微修正。
結論。娘が読書感想文の宿題に四苦八苦していても、決して「早く書きなさい!」と怒らないでおこう。本の感想を自分の言葉で伝えることってやはり難しいものです。
ビブリオバトル!
今回はアットホームなバトル。会場が屋外だったのですが、当日は大雨だったため観客の方々も濡れながら聞いてくれました。ビブリオバトルはスライドなしの「素のプレゼン」です。これがパワポに慣れた身にはちょっと大変かと思っていました。が、スライドも資料もないとなると観客の視線は自然と発表者に向かいます。真剣に聞き入ってくれる観客に対する発表は話しやすいものでした。加えて、本好きの集まりになるので、なんとなく場が暖かい。業界も業種も異なる他のバトラーさんの各発表もとてもためになりました。やっぱり熱のあるプレゼンは引き込まれますね。表情、声の出し方、掴み方。どれも参考になることばかり。他のバトラーさんの本も面白そうで、早速数冊を購入。
自分が担当するコンプライアンス研修、形式だけのものになっていないだろうか、資料やスライドばかりに目がいくものになっていないだろうか。コンプライアンス研修の場は自然と暖かくなるものではないかもしれませんが、目指すべきプレゼンの形のひとつがそこにあったような気がしました。
なお、幸いにもチャンプ本に選ばれました!優勝記念品はこれ。工芸の地ですからね。授乳中につき、このタンブラーにビールをついでぐびっといけないのが残念です。
アフタービブリオバトル
発表された本を読むと、いつもとは違う感覚で読み進められました。こちらはその1冊。普段、時代小説はあまり読まないのですが、本にコピーをつけるならとの問いに“働く女の時代小説”と答えたバトラーの一言がなぜか頭に残り、その観点で読むとふむふむふむ。働く女性の観点で自分の身に置き換えながら読んでしまい、いつしかはまってしまいました。
八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)
- 作者: 高田郁
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2009/05/18
- メディア: 文庫
- 購入: 15人 クリック: 405回
- この商品を含むブログ (165件) を見る
長女にビブリオバトルの話をしたところ かなり興味を持ったようで、早速お気に入りの本を手にし「この本は、ネコのお寿司屋さんが…」と照れながら発表し始めました。これ、面白い。長女が夏休みの宿題で読書感想文を課されたら、家族内ビブリオバトルを開催しよう!
そして、書籍費も抑えなくてはいけないご時勢、「予算1万円で書籍を購入するとしたらこの組み合わせがお勧めです!」的な法務ビブリオバトルも面白そう。復職後の法務系勉強会でやってみよう。
*1:公式サイトはこちら→http://www.bibliobattle.jp/