1人目と2人目と。〜産後編〜

前回の産後は正直、かなりキツかったです。あの頃聞いていたメリーの曲を聞くと息が苦しくなるくらい。毎日夜が明けて娘と日中マンツーマンで過ごすことが怖くて、育児ノイローゼとか産後鬱に近い状態だったと思います。そのため、身構えて臨んだ2回目の産後。もちろん、体力的な辛さは変わりませんが、日中のマンツーマンタイムは思う存分ラブラブできる至福の時間となりました。

下の子のこと。

実は、出産前には産まれてくる赤ちゃんを長女と同じくらいに愛せるのだろうかと不安を抱えていました。が、顔を見た瞬間に愛情ホルモンが一気に放出された感じです。下の子は上の子の落としたかわいらしさをすべて拾ってくるとtwitter上で教えていただいた通り、長女のときにはテンパっていて気づくことのできなかった赤ちゃんのかわいらしさに思い切り触れることができました。
そして、下の子は空気を読むのかギャン泣きはなし。寝付くのも早い。上の子のときには“寝ない、飲まない、泣き止まない”の三重苦。産後4ヶ月くらいまでは苦しい時期が続いたのですが、今回は“辛い、苦しい”よりも“可愛い、楽しい、嬉しい”というポジティブな気持ちになることの方がずっと多かったように思います。
ただ、これは下の子がおとなしいということではなく、長女のときの苦労からの耐性によるものだと思います。ママの気持ちに余裕があると赤ちゃんは泣かないのよといろんな方に声をかけてもらいました。確かに些細なトラブルは対処法を知っているのであまり動じないですね。また、手抜きも上手になっています。この差は大きいと思います。

上の子のこと。

2人目の新生児期・乳児期の育児は前回の記憶を呼び戻しながらなので、どうにもわからなくてパニックということはあまりなかったように思います。これに対し“妹が産まれた上の子の育児”は初めてです。産後はどちらかというと上の子にどう接するかに悩みました。
我が家の場合、長女が5歳のときに次女が産まれました。待望の妹だったので長女も大喜び。率先してお手伝いをしてくれます。かなりの戦力で頼もしくあります。しかし、まだまだ幼い長女、赤ちゃん返りとまではいかなくとも、様々な面で後退が見られました。それまでは一人でスムーズにできていた朝の着替え、「コーディネートがわからない。。」と言う。朝食を食べるのにやたら時間がかかる。ある程度の赤ちゃん返りは予測していたものの、「できることがちょっとずつ増えていく」というそれまでの右肩上がりの状態が親の体にも染み付いているようで、期待と現実に予想以上のギャップがありました。できていたことができない。頭では妹が産まれた影響だとわかっていても、どうしてもイライラしてしまうときがあります。下の子に手を取られ、常に眠い産後の身。今こそ優しくしてあげなくてはいけないのに、ついつい叱ってしまう。。そして自己嫌悪…。
唯一の救いは新たに空手を始めたことでした。パパの通う道場に入門したのです。思い切り大きな声を出すこと。その時間だけはパパを独り占めできること。帰りにママに内緒でアイスを買って食べながら帰ってくること。何より、道場では“最年少”としてほめられ、可愛がってもらえること。長女はここでバランスを保っているようでした。

「パパ」のこと。

2回目で精神的に余裕があるのは自分だけでなく、パートナーも一緒です。父親は母親よりも親になった実感を得ることが難しいとはよく言われますが、2人目の場合は最初から「父親」です。私の夫の場合、真に“義務感<愛情”となったのは長女の生後2年くらいなのではないかと感じていますが、今回は出生日からしっかり父親の顔でした。
そのため、前回の産後は日々深夜の帰宅でしたが、今回は実家に頼らず夫婦2人で乗り切ろうと決め、2ヶ月ほど毎日定時で帰宅してくれました。そして家事をこなしてくれるのはもちろんのこと、育児についても「哺乳瓶洗って消毒しといたよ。」「オムツは2袋買ってきたから2週間は大丈夫やろ。」と私よりもずっと先を見越して動いてくれました。そう、本来私よりすべてなんでもできる夫。5年間の長女との生活からこうなるのは当たり前なのかもしれません。感謝してもしきれませぬ。

自分の体調のこと。

前回の出産時よりは当然に年をとっているわけです。さらに、上の子の出産以降、自分のメンテナンスは常に後回しです。加齢(←って、あまり書きたくないけど。。)による体力低下もあるのでしょうが、育児の忙しさによるメンテナンス不足の方が響いている気がします。産後は前回よりも腰や腕にきましたね。ジムに通う時間はなくとも、子供と公園に行ったときには一緒に本気走りするとか娘を抱っこしてスクワットするとか、日常の中で体力を落とさない工夫をしておくべきだったなぁと思います。
ただ、その他の痛みは前回の経験から「くるぞー、くるぞー。」と警戒して過ごしていたので、初回の「こんな痛みが待っているとは!!!」という状態よりはずっと楽だった気がします。もちろんあちこち痛むし、痛みで涙することもありましたが、大抵の痛みは折込み済だったので精神的な疲労度は低かったです。人間、未知の痛みには弱いということなのでしょうかね。

お金のこと。

出産前に産休・育休中の家計シミュレーションをしてみたところ、結構苦しい。育児用品購入費用などは不要のはずなのになぜだろうか。そうだ、前回の育休中とは育児にかかる費用が違いすぎる。上の子の保育料等々、前回は不要でしたからね。2人目の妊娠がわかった頃から計画的に貯蓄しておくべきでした。。





出産から産後まで振り返ってみて。幸いにも2人の娘に恵まれた我が家は只今とても楽しい日々を過ごしています。姉妹はたいそう仲良く、姉は妹が可愛くて世界中の人に自慢しそうな勢い。妹は姉の本気のあやしが1番のお気に入りで、いつもグフグフ笑っています。
年齢のこと、体調のこと、仕事のことなどから2人目以降を躊躇する気持ちが強い時期もありました。でも、2人の娘をみていると踏み出してよかったなと心から思います。姉妹は彼女達それぞれにとってきっと大切な友人になってくれるでしょう。親以外に揺るがない存在ができたこと。肩の荷が下りたというか、心底ホッしたというのが次女を迎えたことの1番の思いです。